2009年02月26日

往復書簡


昨日、「脳あるヒト心ある人」を読み終えた。

養老孟司さんと角田光代さんの手紙のやりとりというか、
紙上対談というか、産経新聞紙上で代わりばんこに原稿を書いたのを
本にしたもの。

角田さんが自分の身の回りで起きていることや
考えていること、過去のことなどについて思いを書く。

その返事のようにして、養老さんが科学的な見地も踏まえて書く。

それを読んだ角田さんが、また考えたことを書く。

養老さんが書く。

・・・・

お互いの文章を読み、考え、書く。

どんどん話が展開していく。

最初と最後のまえがき、あとがきにそれぞれが、
いろいろな「学び」があったと感想を述べている。

養老さんは書いておられる。
相手が書いたことを読むと、あれこれ思いが湧く。
読み手の状態によって、真面目な話になったり、
連想で変な方向に行ったり・・・・と。

それが楽しい。
相手のその一言がなければ思いもしなかったことを
きっかけとして考えようとする。

一つのことも、ヒトによって捕らえ方が違う。

ああ、こんな考え方があるんだ。
あれ、なんでこうなるんだ?
わたしはこう思うよ。
こんな話もあるよ。
・・・・・

気がつけば、いつのまにか「大切なもの」が見えてきだして、
日々の生活からこだわりが消え、自由な自分を得る。

川端康成氏と三島由紀夫氏、またまた川端康成氏と東山魁夷氏、
中原中也氏と小林秀雄氏、宮沢賢治氏と故郷の友、・・・・・
いろいろな人がかつて往復書簡を綴っている。
今の時代だとメール交換となるか。
(いや、そういう気安いものでもないか。)

言葉を選んで選んで、自分の思いを書く。
それを読んでくれる人がいる。
また、思いを書きとめてくれる人がいる。

そういう関係はとても羨ましい。

でも、羨ましがっていても始まらない。

自分が変わって行けばいい。
そうして行けば、いつか、きっと出会う。

「その人」に。



posted by akane | 日記