2009年04月27日

狂う人


「僕の後ろについておいで。」

全裸の男はそう言った。

月曜の朝のことだった。

小1から小6、集団登校の途中、男はどこからともなくやってきて、
集団の先頭に立ったかと思うと、いきなり走り出した。

小学1年生だった私は、たぶん2列目くらいに位置していたと思う。
筋肉が浮き出た下腿、裸の足・・・・走りながら男の存在を確認していたのを覚えている。

顔は覚えていない。

未だ背が低くて、大人の顔は見上げなくては見えなかったせいもあるけれど、
「見ちゃいけない。」と自然に視線をそらしていたのかもしれない。

全裸の男と十数人の小学生、何かに導かれるように一緒に走った。

学校についてから、どうやって教室に入ったのか、
先生方がどういう態勢をとったのかは、まるで覚えていない。

が、教室の椅子に座ったとき、ガシャーン!!!!っという音を聞いた。
男が校長室隣の玄関の扉を割ったのだった。

聞こえてくる、「天国のお父様、お母様・・・・・」の声。

私は彼が祈る姿を思い浮かべた。

彼は静かだった。

許されるならはっきり書こう。

彼は、狂っていた。

でも・・・・・不思議なのだ。

まるで怖くなかったのである。

彼のその後が気になってたまらなかった。

何故こうしたのか?
彼の過去に何があったのか?
どこからやってきたのか?

・・・・・

もっと幼いころに接した精神を病んだ女(ひと)。
子どもができないからといって、嫁いだ先でひどい仕打ちに合い、
精神破綻、実家に戻されたとあとで聞いた。
3歳ころのことだろうか?
私が近づこうとすると、近寄っちゃダメよといわんばかりに、
自ら離れようとする。

心を病んで、精神の破綻をきたした人。
その人の中に優しさを見る。
哀しさを見る。

そんな体験を思い出した。
ここ数日間。

裸で逮捕されたタレントさん、
大阪西淀川区松本聖香さんの死体遺棄事件、
2つの事件が重なったせいかもしれない。

タレントさんの件はもういい。

それよりも聖香さんの事件。

死亡する前、この寒空、ベランダに布団を敷いて寝ていたという。
聞くところによると、持病もあったがクスリも飲めていなかったらしい。

度重なる虐待。

このほうが狂ってないか?

おかしかないか?

世の中、いったいどうなっていくんだろう。

どこまで、人間は落ちてしまうのだろう。


こういう事件が度重なる恐怖感。


頭が狂う。


心が痛い。




posted by akane | Comment(0) | 日記